刻一刻と時間は過ぎていく。
未来は現在になり過去になっていく。
ひとつの流れの中で生まれてくるもの、
少しずつ変化するもの、
また、なくなっていくものたちがある。
時計というものはその流れのアイコンである。
過去から学び、未来へつながっていくための
現在にふさわしい時計を作ろうと試みた。
日本の実直なものづくりを原点とし、
「日本製」に拘り抜いた。
職人たちが作る道具のように、
時を計る道具としての時計。
単純に装飾を排除したミニマルではなく、
長い時計の歴史の中で培われたディテールを学び、
現在の道具としてのシンプルを目指した。
日々の形跡、時間の蓄積を静かに可視化する。
ヌメ革は年月を経て美しさを増していく。
時計が時を計る道具であるならば、ヌメのベルトは時という概念を、
ゆっくりと豊かにしらせるオブジェクトである。
季節の移ろい、経年を美しく変化させていく。
丁寧に磨き上げられたケースの上を、シャープな光が滑っていく。
途切れなく回り続けるこの時計は余白を含んだ時刻を表している。
決して古びることのない外観は常に新しい時を刻んでいく。
時代を超えた時計
祖父が着けていた時計を覚えている。
高級ではないが、作りがしっかりとしていて、きっちりと仕上げられていた。
時間の経過はノスタルジーと共にあるのではないだろうか。
クラシカルなバータイプのインデックス、垂直方向ヘアラインを施した文字盤。
記憶の片隅に残りながら、この時計も時代を超えていく。
刻一刻と時間は過ぎていく。未来は現在になり過去になっていく。
過去から学び、未来へ繋がっていくための現代にふさわしい時計。
職人たちが作る道具のように、時を計る道具としての時計。
単純に装飾を排除したミニマルではなく、
長い時計の歴史の中で培われたディティールを学び、
現代の道具としてのシンプルを目指した。
繊維密度が高く、耐久性に優れたブッテーロレザー。
ひと針ずつ刻まれたステッチが、クラフトの繊細さと力強さを感じさせる。
Dバックルを採用し、着脱しやすい仕様に。
このベルトもまた、時を経ることで美しくなっていく。
ブランド初となる自動巻時計は、時代を超えて残ってきたビンテージウォッチを思わせるやや小ぶりな34mm。
表面張力のように柔らかに削り出された複合Rの風防は柔らかな光を作り出し、直線的にカッティングされたベゼルへと繋がっていく。
丁寧に磨き上げられたケースの上を、シャープな光が滑っていく。
途切れなく回り続けるこの時計は余白を含んだ時刻を表している。
決して古びることのない外観は常に新しい時を刻んでいく。
風防に沿うように、文字盤もまたなだらかなカーブを描きながらケースへとつづく。
針先もまた文字盤に呼応するようにカーブを描く。
豊かな膨らみを持った風防・フェイスと、直線的に削り出されたケースの対比が美しい。
ベルトには希少なコードバンレザーを採用。
キメの細かいテクスチャが作り出す品のいい艶感がとても美しい。
ケース側に向かってわずかな膨らみを持たせ、最小単位のステッチで仕上げた。
質の良い革靴のように、時間と共に身体に馴染んでいく。
日々を共に過ごすことで途切れなく回り続けるこの時計はただ淡々と余白を含んだ時間を刻んでいく。
長い時計の歴史の中で積み重なってきたディテールの上に存在するこの時計は世代を超えて古びることのない新しい時を刻んでいく。
両側から複合Rに削り出されたガラスは、ケースへとシームレスに繋がっていく。
そのカーブに沿うように文字盤にも少しの膨らみを持たせ、シンプルながら、愛嬌のある顔が生まれた。
裏蓋、リュウズにもわずかな膨らみを持たせ、ケースと同様の仕上げを施した。
時間を合わせる為にリュウズを触ると、磨き抜かれた金属の優しいカーブが手に馴染む。
ふくよかなカーブは周りの光を優しく反射する。
個体それぞれにシリアルナンバーを刻印。
製造順にナンバリングされ、同じ番号の時計は存在しない。
「僕は、擦り傷のついたステンレスを美しいと思うけどね。」
かのスティーブ・ジョブズは言ったという。
多くの時計が裏蓋には使用中の傷が目立たないようにヘアライン加工を施しているが、この時計はピカピカに磨いてもらった。
ずっと肌に触れている裏蓋にできていく傷が、この時計と共に過ごした時間を刻んでゆく。
くるくると光にかざしてみると、丁寧に磨かれた鏡面の上を、周りの景色が滑っていく。
裏面にだけ記されたブランド名、スペック、そしてあなただけのシリアルナンバー。
謙虚に配された文字が、光の加減で浮かんでは消えてゆく。
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